百々手式

読み:ももてしき

歩射の儀式。
百々手式は10人の射手が10手(1手は甲矢乙矢の2筋を言う)を射ることから合計百手となるもの。

百々手式は祈願等の場合に行なわれることから祭壇を飾り、神通の鏑矢を錦の袋に入れて本尊に安置する。本尊の前には三具足を、盛りものとしては山の芋、麹、餅を置く。このほか、置鳥・置鯉・長柄・加柄・瓶子等が置かれ、さらに祭壇の東に青弊・南に赤弊・西に白弊・北に黒弊・中央に黄弊を立て、中央の弊の串には矢を結び重藤の弓を張って本弭を的の方へ向けて結ぶ。これは天神地神を祭る法となっている。

【絵巻】百々手式.jpg
小笠原流式絵巻(小山弓具蔵)

親射手2名による奉射に続き、百々手射手が前弓・後弓各々揃って奉射を行うが、現在は略式として射手の数を増やし、1手にて行われる。
また儀式も省略されていて、蟇目射手による奉射に続き、百々手射手が前弓・後弓各々揃って奉射を行う。前の射手より順次雨垂れ拍子に射放つ。

明治神宮成人の日祝賀百々手式(2011年1月10日)
百々手式2.jpg

現在、百々手式が執行されている場所

明治神宮(東京都渋谷区)
橿原神宮(奈良県橿原市)
熱田神宮(名古屋市熱田区)
南宮大社(岐阜県不破郡)
伊勢神宮(三重県伊勢市)
春日大社(奈良市春日野町)
大麻比古神社(徳島県鳴門市)
賀茂御祖神社(京都市左京区)
鹿島神宮(茨城県鹿嶋市)
小倉城庭園(福岡県北九州市)
那智大社(和歌山県東牟婁郡)

三郎
add M.A



  • 最終更新:2011-05-06 00:20:27

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