上座・下座

読み:かみざ・げざ

神棚、床の間が上。人と対する際は相手が上。神棚や床の間を正面に見る場合、中心線が上(中上:なかがみ)。
これらは相手を立てるために自分が謙(へりくだ)るためのもの。
相手を立てる気配りが大切と教えている。

日本では古来、正中(真ん中)が第一位であり、南を向いて東(左、向かって右側)を上位として上座、西(右、向かって左側)を下座としてきた。

日本の文化に影響を多く与えた中国では、諸橋轍次著の『大漢和辞典』に、「尚左尚右(左を尊ぶ、右を尊ぶ)」、つまり「左右何れを尊しとしたかは時代によって異なり、古来之を論ずる者多く」と述べられ、上座・下座の考え方には変遷があったようである。
日本に多くの影響を与えた唐・宋の時代は「尚左」の時代だったが、『左遷』や『右に出るものはいない』というような表現に表れる「尚右」の価値観は六朝の戦乱時代のものである。

上座・下座は、時・所・相手によって変わる。相手が近くにいる場合は、神棚や床の間などの位置とは関係なく、人のいる方を上座として動作を行う。常に上座をたて、下座の足から進み上座の足から退くことを「下進上退」という。

「左進右退」という言葉も使われるが、常に「左進右退」では失礼にあたる場合があるので、礼法の基本としてはやはり「下進上退」を学ぶべきである。

Y.K
add M.A


  • 最終更新:2011-05-06 20:14:40

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